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骨董市 弘法さんへ行こう!

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  • 日時:毎月21日・早朝~16時半ごろ (雨天中止)
  • 場所:教王護国寺(通称:東寺)京都市南区九条町
  • アクセス:京都駅より市バス16系統「東寺東門前」 近鉄京都線「東寺」下車・徒歩8分
  • お問合せ:0774-31-5550 弘法市のH.Pはこちら

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駅前からもう弘法さぁーん
「弘法さん」と言えば、あの弘法大師「空海」のこと。
京都の人は親しみを込めて「弘法さん」と呼びます。

794年に東寺と西寺が建立され(西寺は早くに衰退)、
空海が真言密教の道場として基礎を固め、
中世近世を通して勢力を維持してきました。
大師の信仰は厚く、広く民衆をひきつけ大師の住坊を
再建したと言われる東寺西院御影堂(みえいどう)には、
月の21日(大師の忌日)に大勢の信者が参拝にやって来ます。
この人々を当て込んだ露天市が、「弘法さん」の始まりです。
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のどかにご詠歌がながれる♪
室町時代の初期、参拝人を相手に茶を売る商人がでてきます。
東寺が「一服一銭」の茶を商うことを認めた
特別のお店、これが今の喫茶店とも。

山門のすぐ右手で、コーヒーの香りが
にわかテントの影からしてきます。
それを横目に「さぁ-どの古着屋から行こう?」
でも、ほこりの舞う炎天下では、
のどが思いっきり乾きます。
透き通った氷の上にきれいに並べられたラムネについ手が・・・
うーん、昔のラムネのほうがもっとキュウーッとしてたような。

因縁があるようでなさそうで・・・ガラクタをひっくり返したような雑踏をかき分け、
テントの下にやっと辿りつけました。
門前一帯から境内に、ところ狭しと1,000軒も!
植木、骨董、古道具、日用雑貨、古切手、漢方薬、タコ焼きなどなど。
青空の下で見る仏像や、鎧、刀、茶道具などはいつもより親しげで、
つい手に取りたくなります。

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どこに置く?この香しい「瀬戸焼き」の便器!!
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中に炭を入れ熱くして使うそれにしても重い
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手のひらでチャンと動く、 ロンドン製のミシン
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こんなんむかし集めてた!
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だれが・・・着はります?
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「一見さん」いらっしゃーい!
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マジメに店番やらな~。
大木の下で涼しげに読書にいそしむ店のおじいさん。
ほら、お客さんが来てるよ。
「なんでも書いたぁる江戸時代の辞書や」
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のどが乾く、お腹がへる・・・。
山門に戻って、喫茶店のそばの「品川亭」に立つと、
「おはいりやーす」とおじさんの声。
「なにしまひょ?暑い時に熱いもんを
食べんのが美味しいのやでぇ」

敬老パスを紐で首からぶら下げているおじいさんや、おばあさんならもう「弘法さん」のお得いさん。
「ハウ・マッチ?」の外人さんや、旅行かばんを持った観光客など・・・初めて醤油とカルメラの甘い香りの中を歩く人達。
「おじさん、これなんぼ?」 「もっと、安したげーな」 「しゃーないな」 みんなが私になって買い物の応援をしてくれます。

「昔はもっとすごかったえ」大正末期ごろには、朝市として大きな魅力を放っていましたが、時代が移るにつれ物の質は落ちていくようで
「このごろは全く何にも出んようになった」と店の人がよく言います。
品薄になった今、値打ち物をさがしだすのは、かえって素人の私達かもしれません。
昔をしらない私にとっては、今の「弘法さん」も充分楽しく、お店の人とこんなに話せたのが嬉しくて、すっかりファンになってしまいました。
月に一度仏壇のお線香とろうそくを求めてやってくるおばあさん、こうやって歩いてこれるのが嬉しい人、弘法さんで顔なじみになった人との再会を喜びあう人、
年輪を経て世を渡ってきた庶民の心と物が交錯する「弘法さん」は、まさに「生きる」ことを確認する場といえるでしょう。

一言コラム

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