修学院
※掲載されている情報は取材当初のものです。各スポットの詳細が変更されている場合がありますので事前にご確認をお願いいたします。
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叡山電車修学院駅
路線図をご覧下さい |
今回私が散歩する修学院には、修学院離宮、詩仙堂などの名刹を始め、
多くの寺社が点在しています。
出町柳駅から叡山電鉄にゆられ、修学院で降りて気ままに散歩してみました。
修学院 塩釜
まず散歩の前に腹ごしらえ、と蕎麦を食べに評判の塩釜に向かいます。
修学院の駅から東大路に出て少し下がると七人ほどの行列が見えました。
店内は照明も柔らかく落ち着いた雰囲気。
私はテーブル席に座り、生粉打ちせいろを頼みました。
一口すすると蕎麦のほのかな甘味と香りが広がります。
食べ終わると見計らったように蕎麦湯が出され、つゆを割って飲み干しました。
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修学院 塩釜 |
修学院 塩釜 生粉打ちせいろ |
修学院 音羽川
北山通りを東へ白川通りを北へ行くと音羽川が流れています。
案内板を頼りに川に沿って遊歩道を歩いているとじっとりと汗が出てきました。
昨日までの寒さが嘘のようです。
春の訪れを身体で感じながら先へ進むと塀に突き当たりました。
修学院離宮です。山麓の地形を利用した広大な敷地に、
上中下の三つの御茶屋が赤松並木で結ばれてたいそう見事だそうですが、
参観には事前申込が必要なので出口から中をちょっと覗いて見ました。
パトロール用らしい車が見えます。片足だけお邪魔して、北にある赤山禅院に向かうことにしました。
途中、川で行き止まりの道に入ってしまいました。が、
難なく飛び越え(良い子はまねをしないでください)山門にたどり着きました。
修学院 曼殊院
案内板に従って左へ曲がってしばらく行くと曼殊院が見えてきました。
曼殊院は竹垣で囲われていることから竹ノ内門跡とも呼ばれます。
紅葉の名所としても有名です。拝観料を払って中に入りました。
入ってすぐの広間には襖で隠されるようにして幽霊画があり、ギョッとします。
よく見るとやはり足元は透けています。枯山水庭園には、白砂に鶴島と亀島が配されています。
おじいさんが一人縁側に正座し精神統一している様子。
私も彼に倣って正座、さて少しはこころも洗われたでしょうか?
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修学院 曼殊院 |
弁天茶屋
曼殊院を出て、右手に弁天茶屋を眺めながら道なりに南に向かって行ったのですが、
いつの間にか住宅地に入り込んでしまいました。どうやら道に迷ってしまったようです。
おばちゃん二人組みに道を聞くと
「うーん、アッチや、方向はアッチやから、とりあえずアッチ向かったらあると思うわ。」と頼もしいお答え。
とりあえず、私はアッチへ向かってみました。
しばらく歩き、行き止まりかと思ったら道が開けました。子供達が田んぼで競走しています。
そのはるか向こうには京都市街が見渡せます。いつの間にかだいぶ高台まで来ていたようです。
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修学院 弁天茶屋 |
修学院 子供達が田んぼで競走 |
八大神社
そこから道に沿って南へ南へとすすむと、大きな看板が目立つ八大神社があり、
その右手にひっそりと詩仙堂の入り口がありました。
宮本武蔵決闘の場というのに惹かれて八大神社に行ってることに。
盛り砂をしている神社本殿の左側に、宮本武蔵が吉岡一門と決闘した当時の下り松の古木の一部がありました。
少年時代に読んだ伝記を、彼の闘いを思い出し、彼の存在を現在に示す松の木を不思議な想いで眺めました。
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修学院 八大神社 |
下り松の古木の一部 |
詩仙堂
隣の詩仙堂にももちろん入ってみました。
ここは文人石川丈山が江戸初期に建て、隠棲した山荘です。
近年、丈山寺と改められました。
狩野探幽筆の「中国36詩仙像」を壁の四方に掲げる詩仙の間から詩仙堂と呼ばれるようになったそうです。
芽茸きの建物と白砂の枯山水、時折あたりに涼やかに響く鹿おどし・・・。
私は澄んだ空気を感じようとしばらく佇みました。
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修学院 詩仙堂 |
修学院 詩仙堂 |
修学院 でっち洋かん
詩仙堂を出てと白川通りに向かう途中、でっち洋かんというものを売っているお店を発見。
昔、大阪などへでっち奉公に行くときの弁当代わりに手渡されたものだそうです。
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修学院 でっち洋かん |
修学院 Papa Jon`s
白川通りに出て修学院駅に向かう帰り道、北山通りの南側にPapa Jon`sがありました。
ドアも屋根もグリーンで統一されて、テラスもあります。
寺町店で食べたケーキの味を思い出し、たまらず入ってしまいました。
ここはチーズケーキが何種類も揃っています。
私はこのお店のルーツらしい、ニューヨークチーズケーキをチョイス。
一見シンプルですがなかなか奥深い味わいです。
私は満足顔で修学院駅へと向かい、帰路に着きました。
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修学院 Papa Jon`s |
私は散歩をする度に京都の別の顔を発見したようでうれしくなります。
赤山禅院、曼殊院、詩仙堂の魅力もさることながら、土塀に囲まれた路地、
塗り壁、木枠窓の家、田んぼでかけっこをする子供達・・・、
こころ和む日本の田舎の風景に、おもわず微笑んでしまいました。
次回修学院を散歩する時には、申込をして修学院離宮に全身で参観したいと思います。 |
さんぽ 徳田周吾 |
※掲載されている情報は取材当初のものです。各スポットの詳細が変更されている場合がありますので事前にご確認をお願いいたします。