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京のお話

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田邊扶仁子さんの

京のしきたり


第11回 なわしろ

【なわしろ】

うちでは、舅が毎年家に飾る全部の縄代を作ります。 買ったことは、ありません。 舅手作りのなわしろは、市販のもののように、太く豪華なものではありませんが、シンプルで、実に格好いいと私は思っています。

【トンド】

正月の飾りや書初めなどを持ち寄って、一年の家内安全を祈りながら焼くことを「トンド」と言います。 私の方では、毎年小学校の校庭にやぐらが組まれ「トンド」が行われます。 「トンド」に行くと、お汁粉が振舞われます。

【葬式】

昨年はじめてこちらのお葬式を経験しました。 といっても前に住んでいるお家のおじいさんが亡くなられたので、そのお手伝い風景を見ただけですが・・・。まず、びっくりしたのは、手伝いに行ったうちの舅が竹でろうそく立てを作っていたこと。 昔は竹の囲いも作っていたそうです。 姑の話によると、昔は、辻ごとにろうそく立てを作り、その道を歩きながらお墓に埋めに行ったそうです。 そして、六地蔵さん(墓地の入り口に六体のお地蔵さんが立っています)の両脇にろうそく立てを立て、さらにお墓にもろうそく立てを立てたそうです。

 又私の友人の話では、その方のお祖母さんが亡くなられた時には、お墓に行くまでの道に竹を裂いた棒に輪切りの大根をさし、ろうそくを灯して”道しるべ”を近所の人たちでしてくださったそうです。 墓石も納骨時にのけやすいように上からはずしてくださったり、何も言わなくてもさっとしてくださるその様子に、集落にその集落の墓があるのはいいもんだと思ったそうです。

【お葬式でのお手伝い】

 お葬式でのお手伝い、近所に住んでいる人達は仕出しを手伝います。 それから部屋をかしたり。 うちは、お坊さんの休憩所に使われました。 この辺りでは、近所での取り決めで、お昼は呼ばない、お弁当のみ、夜の食事は呼ぶと決まっています。 ですがこれも、結婚の時と同じで誰かがこの規則を破れば次にする人は、規則を破った人の通りにしなくてはいけなくなります。 例えばお昼は呼ばないと決めたのに、呼んだ場合、前にお葬式を出した家は呼んでいたので、うちも呼ばなくてはいけないという風に、簡素に簡素にと決めた決まり事が一人の規則破りの為に、華美になっていくのですから困ったものです。

【なぜかキャラメル】

話は、田辺から離れて私の実家、大阪府高槻での風習になるのですが、そこではお葬式に来ていただいた方には、キャラメルをもって帰って貰うと決まりがあると仏教婦人会の方から言われました。 そんなこと、うちの親戚の人は誰も知らなかったものですから、当日の朝になってから慌てて、あちこちのコンビニやスーパーを駆け回りキャラメルを人数分集めた覚えがあります。 田辺ではそんな話は聞きませんでしたが、京都出身の方で、子どもの頃、お葬式のあるお家の前を通るとお饅頭がもらえたという話をしてくださった方がいらっしゃいました。




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