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京のお話

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園山明子さんの

美人のオーラを作る礼儀作法


第18回 十二単

時代祭はご堪能いただけたでしょうか。 女性陣の着物姿の、色と色、柄と柄の組み合わせによるきらびやかな衣装は、日本の染織芸術の賜物といえますね。 私も着物のお洒落に目覚めつつあり、そういったお祭での出演者の着物の着こなし、大河ドラマで登場する衣装によるその場面・役柄の演出などを注意して見てみたりと、楽しみ方の幅が広くなってきました。いずれ着物で京女らしく気品良く街を歩いてみたいものです。 こんなコラムがあったのでご紹介します。

十二単に小学生が正座

 先日、文部省の関係で十二単の衣紋(着装)をした時のこと。 小学五、六年生の女の子たちが最前列に立てひざで座り、おそらく初めて見るであろう日本古来の華やかな衣装の登場を今か今かと待っていました。そしていよいよ始まりの十分前となり、雅楽に合わせ、私たちは袴姿で会場に入りました。

 と、その時です。立て膝の女の子たちが皆一様に、正座をしたのでした。 その場の雰囲気を察し、自分達の判断で姿勢を正した小学生の行動に、私は感動しました。 雅びの世界を感じ取ったのでしょう。 今の子供たちは・・・と否定的な言葉を聞くことの方が多いように思いますが、ここにしっかりと和の心を持った日本の女の子が存在していたことに私たちの気持ちは和み、舞台と会場が一体となった素敵なひとときを持つことができました。

 着装が終わると数人の子供たちが私の周りにやってきました。「こんなきれいなもの見たの初めてです。 紫式部ってこんな格好していたんですね」と十二単をまとったお方様を見る子供たちの目は輝いていました。

 あらゆる情報が氾濫し、経済的にも豊かになり、物に関しては不自由しなくなった時代。 このような変化とともに、若い世代が物事に感動を覚える機会が少なくなっているのを感じます。 今、人々がどれだけ心動かされる出来事に遭遇するか、人類の未来を思うとき、これは本当に大切なことと思います。

 今回の十二単の衣装は、まぎれもなく何人かの小学生の脳裏に刻み込まれたようです。 ささやかな感動の機会を提供できたのは、この上ない喜びでもありました。 心から『きれい』という言葉を発した子供たち。 教育とはそんな理屈ではない自然な言葉がふっと出てくるような機会を与えることから始めるべきなのかもしれない、と思わすにはいられませんでした。

作法を知らなくても、その場の空気に注意して誠実に対処する心と態度があれば、作法を形だけで守っているよりもずっと上品です。  この女の子たちは既に「美人のオーラ」を持ち始めていたのです。

『心の礼法 〜こころのおしゃれ 凛〜』より
まとめ:e京都ねっと 小山



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