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京都の高級クラブで飲んだ後、そろそろ帰ろうかと財布を出すと、「まあ、今度でよろしわ。」「え?(まさか払わなくてもいいってこと?)」という出来事が今でもあるようです。
京都のお店は常連さんとのお付き合いを大事にします。 お客さんがお金を払ってしまったら、後はいつ来るかは分かりません。 タダにしてもらったお客は「いいのかなあ。 ボトルキープもしてしまったしなあ。」と気になってしまいます。 そしてまたその店の近くを訪れた時に思い出し再びその店に入って行くのです。
京都では昭和20年代後半までは支払いは年2回、節季の7月末と12月末というような風習が残っていました。 またこの節季の時期にはお店の方も酒やおつまみの支払いを業者にします。 ですからお店の人にとってどこに住んでいる、どんな人かが分からなければその人はお客とは言えないのです。
この風習が現在「一見さんおことわり」という形で残されているのです。 「一見さんおことわり」は基本的に「えこひいき」であり、それゆえに誤解されることもたくさんあります。 本来サービスとは特別なお客さんにするもので、どんな時でも誰にでもするものではないのです。 「いつもご贔屓にして下さって有難うございます。」と言って自分にサービスしてくれたのに、ある時リピーターでも何でもない人にも同じ事をしていると知ってしまったら、あなたはどういう気持ちになるでしょうか。
本当に自分の店を気に入って来てくれるお客を大事にするお店が京都にはたくさんあるのです。 そう考えるとなぜ一見さんをお断りしているのかがもう少し理解できるのではないでしょうか。
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