ある日会社のパソコンと向き合っている時、
誰かが入って来る気配がしました。
その慎ましやかでやわらかい声を聞くだけで、とても上品で美しい方が いらっしゃったという事が判りました。
その方は涼しげな黒地に白い円の絞りの入った着物をお召しで、「着物のしきたりでは、季節的には少々早いけれども、もう外では十分に暑くなってきているの でその方が自然」とおっしゃっておりました。
着物を着慣れられているご様子でしたので、最初何か芸事をされている方だろうと思っておりましたが、社長とその方との会話をよくよく聞いてみると、やくも 会の園山明子さんである事に気付き、びっくりしてしまいました。 今日初めてお会いするまで、もっと年輩の方だと思っていたのです。 後でお子さんがおら れる事をお聞きしてさらに驚いてしまいました。
一つ一つの言葉を丁寧に発した話し方、腰掛ける時の静かで落ち着いた物腰などをぼうっと眺めていた私に、園山さん自ら名刺を手渡しに来て下さいました。 その名刺から、和装文化や現代礼法の研究家として、或いは文化教室の講師として、またある時はきものプロデューサー、伝統文化を守る会の代表であったり と、その優雅なお姿からは想像できない程とてもパワフルなスーパーレディである事を知りました。
清風の様に我が社に現れそして帰られた後、園山明子さん著の「心の礼法、凛ーこころのおしゃれ」を頂き、あっという間に読んでしまいました。 ほのぼのと したイラスト図解を交えつつ、分かり易い日本語で「何故そうするのか」という事まで明確にしてあるのです。
私が昔から両親にしつけられた事、他人の振る舞いを見て参考にした事、そして以前から知りたかった事、知らなかった事が載せられているので、以来 まだまだ新米の私はお仕事を手伝わせて頂くための予習として愛読させて頂きました。
まず何より相手に対する思いやりと、周囲を不愉快にさせないように気を配る事、これらの基本的な事を守るように心がけるのが大切なのだと園山さんは書かれ ています。 心のこもった美しい仕草はその人そのものを、より「美人にするオーラ」を作ると私は感じます。 自分自身の容姿や教養に自信が無くても、礼儀 作法が自然に身についている人はそれだけでとても美しく優雅に見えるのです。 「素敵な女性を増やすのが私の務めです。」と園山さんはおっしゃっていました。
本からただ知識を得るだけでなく、実生活に取り入れてみるとより「美人のオーラ」を体得しやすくなることと思います。 私もできるだけ実体験を交 えて、これから園山明子さんのコラムを連載させて頂こうと思います。
みんなで「美人」になりましょう!