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いよいよお盆が近くなって参りました。 京の都では13日から16日のお精霊さん以外に、今年は特別に大晦日にも大文字送り火が行われるとか。 前回に引き続いて弔事にまつわる、園山さん自身の体験談を紹介しましょう。
相手の立場で考える心の礼法
先日、近所でご不幸があり、自宅で葬儀が行われるというのでお手伝いに行きました。 多くの弔問客があり、玄関の靴を整理しようとしましたとき、一足の女性の草履が目に留まりハッとしました。 それはトカゲの皮でできた黒い草履だったのです。
弔事の際に黒いものを身に付けるのは常識ですが、黒ければ何でもいいというわけではありません。 生き物の命と引き換えに作られた草履。 人の命は失われたことへの弔問には、あまりにも無神経な履物ではないでしょうか。 その黒光りした草履が遺族の方々の目に留まらないよう、下駄箱の影になる位置にそっと置かせていただきました。
そのとき近くにいた年配の女性が「多分お若い方でしょうから、差し出がましいようだけれど、ご注意申し上げた方がいいんじゃないかしら」と私に同意を求められ、たまたま、その草履の持ち主が私の知っている若い女性であることが分かったので、ひとことアドバイスさせていただきました。
ただ、相手の行動を言葉で否定するのは、言い方次第でしこりが残るものです。 私がご本人に話しましたのは、今後弔事がある度に、その方が人から無神経な人間だと思われてしまうのが忍びなかったからです。その思いを精いっぱい、私の言葉で表現しました。 いやな役ではありましたが、心から相手のことを思えば通じるものです。
相手の立場になって考える。 それが心の礼法の基本なのですから。 素直に受け止め、深い感謝の意を表されたその方は、年を重ねるうちに本当に素敵な女性になられる、と思わずにはいられませんでした。
人に忠告するというのはなかなか勇気がいるもの。 それが知らない人であればなおさらです。 受け止める側も、失敗を良き糧にできる人は「美人のオーラ」を体得しやすい人です。 忠告を促す方、受ける方、そのどちらの立場にいても、心を誠実に相手に伝えられるようになりたいものですね。 「美人のオーラ」がまた一つ、増えましたか?
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